志望動機の書き方
相手のことを知らずに説得力のある志望動機は作成できない
■志望動機はテンプレートを自分流にカスタマイズ
志望動機は、採用担当者が最も重視してチェックする箇所です。いくら学歴や職歴で他の応募者に勝っていても、志望動機に熱意や説得力がなければ選考に進める可能性は低くなります。逆に、他の点で劣っていても、ここで本気度が示せれば突破口になることがあります。
絶対に避けたいのは、志望動機のテンプレートを「そのまま引用」することです。書籍やネットなどに業界別の志望動機が多数掲載されています。それらを参考にすること自体は構いませんが、そのまま引用してしまうと必ず相手に伝わります。なぜなら、他のテンプレートを利用した応募者と内容が似てしまうからです。
テンプレートを利用しつつ、それを自分自身の言葉に変換し、説得力あるものに仕上げましょう。
業界経験者と未経験者で志望動機の構成は異なる
一言で志望動機といっても、応募する業界の経験者と未経験者(新卒も含む)では、構成が大きく異なります。
業界経験者の場合は、具体的な経験やスキルを示し、それを活用することで会社に貢献していきたいという内容が中心となります。加えて、ある部分では「さらにスキルを高めていきたい」という前向きさをアピールすると好感度がアップします。
未経験者の場合は、具体的な能力が示せない分、自分自身の適性(性格)がその業界でいかに有効かを提示しつつ説得していきます。
業界の傾向だけで志望動機を作成するのは危険
志望動機を作成する上で一番のポイントは、「志望企業のことを知り尽くすこと」です。就職活動において、業界ごとの採用傾向である「業界研究」だけで終わってしまう人が多数います。本当に大事なのは、そこから先の「企業研究」です。
研究というと難しそうに感じるかもしれませんが、ようは「その企業のことを徹底的に調べ尽くす」ということです。
収集すべき最低限の情報は次の通りです。
・ ビジネスの柱となっている事業は何か
・ 最近立ち上げた新規ビジネスはないか
・ 業界内でのポジション
・ 会社の規模、歴史、展開している拠点
求人サイトの情報だけに頼らず、自分自身で幅広く情報収集をしてその企業のことを調べ尽くしましょう。
社長メッセージを読めばその会社の本質が分かる
さきほど挙げた収集すべき企業情報は最低限のものであり、説得力ある志望動機を作成するには不十分といえます。その企業のビジョンや社風を深く理解するために、「社長が対外的に発信しているメッセージ」の収集にも力を入れましょう。
・公式サイトの社長挨拶
・社長が出している書籍
・ネットや雑誌のインタビュー記事
などから、社長の考えを得ることができます。ここまできちんと調べれば、
・その企業が求めている人材像
・自分が入社した時にどのように貢献できるか
が自ずとイメージできるはずです。
逆にいえば、その会社のことをたいして知らずに、説得力ある志望動機を作成することは不可能なのです。
双方向の内容にすることで採用した時のメリットを示す
文章作成のポイントは、「双方向の内容にする」です。
その会社の魅力を羅列しただけでは、片思いの文面になってしまいます。それでは採用側の心を動かすことはできません。
双方向の内容にするには、その会社の特徴に合わせて、「このような部分で貢献できる」とPRすることがポイントです。
例えば、「顧客満足を大切にする貴社でこれまで磨いてきたコミュニケーション力を発揮したい」「サービス開発に積極的な貴社で私の企画力で挑戦したい」といった内容です。
双方向性の文章にすることで、あなたを採用した時のメリットを採用側に明確に示すことができます。
理想的な志望動機の記入ポイント
- 採用履歴書のドットを目安に読みやすい間隔、視認されやすい字で丁寧に書く
- その会社の具体的な業務内容やビジョンに触れつつ、自身のスキルや適性と連動させる
- フォーマットをそのまま引用せず自分流にカスタマイズする